小売業だけでなく、様々な流通システムにおいて画期的な影響を与えたと言われているのが、POSシステムです。
販売時点情報管理と訳されるpoint of saleのPOSシステムは、従来のレジスターとは異なり、スキャニングシステムを搭載しているもので、様々な情報を自動処理してくれるとされています。
単体単品別の販売情報を記録、集計するだけでなく、同時に仕入れや発注、在庫管理に関する情報をネットワークで各部門に伝達、把握することで店舗全体の運営を円滑にするシステムがPOSシステムなのです。
POSシステムは導入する各小売業者によって、データ収集の内容はことなり、それぞれの経営戦略に幅広く利用されています。
POSシステムの普及
POSシステムを支えているものが、バーコードです。
デパートやスーパー、コンビニでは、商品に印字されているバーコードを読み取るだけで商品名や賞味期限、価格などが瞬時に集計されるようになっています。
自動読み取りを可能としているのがこのバーコードで、1978年にJIS化されています。
JIS化されたバーコードのことをJANコードといい、日本でこのJANコードが急速に普及したのが、1982年セブン-イレブンがPOSシステムを全店舗に導入するという状況だったようです。
以後、JANコードは、どの商品にも印字されるようになっており、現在小売業者の円滑な業務を支えているのは、ほかならぬPOSシステムであるといっても過言ではありません。
マーケティングに必要なPOSシステム
小売業の業務効率化を図っているPOSシステムの機能は、それだけではありません。
販売時点で商品をスキャニングすることで、様々な情報をすべて処理することができ、マーケティング・リサーチにも大きな効果を与えているのです。
客と商品販売のやり取りを行った時点で、日時、商品名、単価、個数、客の属性、季節などあらゆる情報を収集することは、売り上げアップや顧客満足度、サービスの質向上に向けた戦略に必要不可欠なのです。
POSシステムの長所
POSシステムが従来のレジスターと異なる点は、色々とありますが、収集される情報は常に新鮮かつスピーディー、的確で詳細性に優れています。
また様々なオプション機能を有効活用することで、迅速性を高める事ができるでしょう。
その他、POSレジを使用することで、全商品の販売状況、在庫状況等のすべてを瞬時に把握でき、共通の商品コードとして存在しているJANコードが活用できること、レジ精算時の内容が直接コンピューターに記録されることで、様々な情報を本部で一括管理し、貴重なマーケティング情報として、事業拡大に活用できるといった優位性が備わっています。
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